体重がかかった状態で膝関節を強く捻ると、半月板が大腿骨と脛骨の間に挟まってしまい断裂することがあります。スポーツの際に損傷することが多いとされています。前十字靭帯損傷後に不安定性が生じたままでいると半月板損傷が生じることが多いとされています。
半月板損傷の頻度ははっきりしませんが、円板状半月板は日本人で頻度が高く、約7%の人が円盤状半月板だったという調査があります。
10歳台から中高年までどの年齢でも認めます。外側半月板が生まれつき丸い、円板状半月では小児期に生じることもあります。
断裂した部分に痛みを生じます。時に断裂した半月板が関節部に挟まってしまい膝を動かせなくなってしまうことがあり、ロッキングと呼ばれます。引っかかるような感じが出ることもあり、キャッチングと呼ばれます。炎症が強いと関節水腫(いわゆる膝に水が溜まった状態)を生じることもあります。
消炎鎮痛剤で炎症を抑え、痛みが改善すれば筋力トレーニングなどのリハビリテーションが行われます。軟骨が傷んでいる場合(変形性関節症が発症している場合)には手術の効果が低いとされており、保存療法が行われることが多いです。
断裂した半月板を縫合する半月板縫合術と、断裂した部分を切り取ってしまう半月板切除術があります。一般的に半月板縫合術のほうがリハビリテーションに時間がかかりますが、半月板切除術では術後に軟骨が損傷しやすい為、若年者では半月板縫合術を行うことが望ましいとされています。ただし、断裂の形態によっては半月板を縫っても再度断列が起こってしまうこともあり、切除術が選択されることもあります。
変形性関節症を生じている場合でも、ロッキングを繰り返す場合には手術が選択されることがあります。
円板状半月板に対しては、半月板の形を整えるために部分切除が行われます。
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